大阪も、厳しい寒さが続いています。

日常生活で、一番簡単に身体を温める方法といえば、

やっぱり　「入浴」　ですよね。

ちゃんと湯舟につかる入浴をすると

シャワーで済ませる人に比べて

健康面で雲泥の差が生じてしまいます。

施術で筋肉に触れるときでも

日頃シャワーだけで済ませている人は

体の全体がこわばっているので

すぐにわかります。

現代日本人の病気は

「低体温症候群」ともいえるのです。

入浴には、７つの効果があります

 まず、第一に、温熱による血管拡張作用で

血の巡りが促進されます。

それによって、内臓や筋肉への酸素供給や

栄養補給が増し、

老廃物の排せつ作用も促されます。

その結果、血液が浄化されて疲労を回復し

病気予防につながります。

湯舟の温度によって、その効果に違いがあります。

３８～４１℃の風呂は　ぬるい　と感じ、

４２℃以上は　熱い　と感じます。

熱い湯は「活動の神経」といわれる【交感神経】を刺激して

ぬるい湯は「リラックスの神経」といわれる【副交感神経】を刺激します。

あなたの体調や症状に合わせて、

入り方を工夫してみてください。

日本式に肩まで浸かる風呂の場合、

湯の水圧（静水圧）は５００ｋｇにもなり、

胸囲が２～３ｃｍ、腹囲が３～５ｃｍも縮むほどなのです。

この静水圧は皮膚の中の血管やリンパ管を程よく圧迫して

血行を良くして、全身の代謝を活発にします。

特に下半身に位置する腎臓の血流もよくなるので、

排尿量が増えて、水毒の状態を改善して

「むくみ」や「冷え」をとってくれるのです。

 入浴して体温が上がってくると、

皮脂腺から皮脂が毛穴を通って分泌されます。

これが、皮膚表面の汚れやばい菌を洗い流してくれる

と、同時に、汗と混じって皮脂膜を作って、

お肌に潤いを与えてくれます。

しっとりとした肌をつくる効果があります。

身体を洗うときに、

硬いナイロンタオルでゴシゴシこすってしまうと

皮脂膜だけでなく、表面の角質も傷がついて

お肌が荒れる原因になります。

洗いすぎにはご注意くださいね。

 お風呂に浸かると、アルキメデスの原理により、

体重は通常の１０分の１以下と同じことになります。

これにより、足腰の筋肉をはじめ、

身体の関節や筋肉が常日頃の重圧から解放されるので、

心身のストレス解消になります。

また、腰痛、ヒザ痛など、痛みのある人の動作が容易になり、

温熱による血行促進効果とあいまって

痛みや麻痺の改善につながります。

 ぬるめのお風呂に入ると、

ホルモンであるアセチルコリンが分泌され、

リラックスしたときに出るα波という脳波も出てくるので、

心身ともにリラックスしてきます。

文明生活や情報過多によるストレスからくる

さまざまな心身の病気に効果が期待できます。

白血球には、好中球、抗酸球、好塩基球、リンパ球、単球などがあります。

この白血球の働きが入浴による温熱効果やリラックス効果、

血行促進効果によって高められて、免疫能が促進して、

あらゆる病気の予防や改善に役立ちます。

ただし、入浴すると疲れがひどくなる

というくらい体力が低下している人や、

病気の人には逆効果になる事があるので要注意です。

入浴の効果は、

すべて【気持ちいい】と感じるときに表れる

といっても過言ではありません。

 入浴の温熱効果により、血栓を溶かす為に備わっている

プラスミンという酵素が増えて

線溶能（線維素を溶解する能力）が高まります。

つまり、お風呂を上手に入れば、

脳梗塞や心筋梗塞にかかりにくくなる効果がある

ということです。