症状の度合いから判別する分類と対処法
CLASSIFICATION / COUNTERMEASURES
症状の度合いから熱中症の程度を分類でき、分類に基づいた正しい対処を行うことで、命を救える可能性が高まります。緊急の際にもご参考いただける、熱中症の度合いによる分類と対処法について掲載しているため、参考にご覧ください。腰痛や肩こりといった身体の慢性的な痛みのお悩みだけでなく、あらゆる症状について知識を深め、正しい対処で健康のサポートができるよう努めています。
Ⅰ度軽症:熱ケイレン
・大量の発汗の中、水のみを補給した場合に起こりやすい
症状=四肢(特にふくらはぎ)・腹筋などに痛みをともなったケイレン(いわゆる「つった」状態)、腹痛のこともある
「大量の発汗」
→「水分・塩分の喪失」
→「口が渇く・嘔気・めまい・疼痛を伴うケイレン」
Ⅰ度軽症:熱失神 (数秒間程度のもの)
・運動をやめた直後に起こることが多い。
運動中の筋肉ポンプ作用を急に止めると脳への血流が減少する。
「運動:筋肉労働」「暑さ」
→「毛細血管拡張」
→「相対的循環血液量減少」(身体の中心に流れる血液量が減る)
→「脳虚血:失神・頻脈・低血圧・呼吸回数増加」
Ⅱ度中等度:熱疲労
・放置すれば重症化し、Ⅲ度へ移行する危険性がある
「発汗水分・塩分喪失」「毛細血管拡張」
→「循環血液量低下心拍出量低下心不全状態」
→「末梢循環不全:極度の脱力状態めまい感、疲労感、虚脱感、頭痛、嘔吐など」
Ⅲ度重症:熱射病
・全身の臓器の障害を生じる多臓器不全となり、死亡に至る危険性が高い
「高温・多湿」「熱産生熱放散」
→「うつ熱状態:過高熱」
→「自己温度調節機能の破綻意識障害・呼吸不全・心不全・腎不全など、多臓器不全状態」